【ミライデンタル歯科医院監修】
「前歯が出ていて笑うのが恥ずかしい」「出っ歯の矯正したら顔は変わるの?」
そんなお悩みを抱えていませんか?
出っ歯(上顎前突)は見た目のコンプレックスになりやすいだけでなく、虫歯や歯周病、噛み合わせの不調など健康面にも影響を与えることがあります。
とはいえ、矯正治療に踏み出すのは勇気がいるもの。費用や痛み、装置の見た目、治療期間など気になることはたくさんありますよね。
この記事では、出っ歯の原因や放置リスク、主な矯正方法や費用の目安まで、歯科医監修のもとわかりやすく徹底解説します。
出っ歯とは?上顎前突の特徴と原因

出っ歯は、見た目の印象に大きく影響するだけでなく、かみ合わせや口元のバランスにも関わる歯並びの問題です。
ここでは、出っ歯の状態や原因、よく似た「口ゴボ」や「アデノイド顔貌」との違いについて、わかりやすく解説します。
どんな状態を「出っ歯」と言うの?
「出っ歯」とは、上の前歯が前方に突き出している状態のことをいいます。専門的には「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれます。
- 上の前歯が下の前歯よりも極端に前に出ている
- 口を閉じづらく、前歯が見えやすい
- 笑顔のときに歯ぐきが見えやすい
また、上顎(じょうがく)自体が前に突き出している場合もあり、骨格が原因となっているケースもあります。
出っ歯の原因は?遺伝・癖・成長の影響
出っ歯になる原因は、1つではありません。先天的な要素(遺伝)と後天的な生活習慣の影響が複雑に絡み合っています。
気になる癖や顎のバランスに心当たりがある方は、矯正の専門歯科に相談してみましょう。
小さな違和感のうちに対応することで、将来の大きなトラブルを防ぐことができますよ。
◾️主な原因①:遺伝的な骨格や歯の大きさ
出っ歯は、親から受け継いだ骨格や歯の大きさ・位置の影響で起こることがあります。
- 顎が小さい(歯が並びきらず前に出る)
- 歯が大きい(スペースが足りず前方に押し出される)
- 上顎が前に出ている骨格
これらが重なると、前歯が自然と前に出やすくなります。
◾️主な原因②:指しゃぶり・口呼吸などの癖
子どものころの生活習慣や癖も、歯並びやあごの成長に大きく影響します。
- 指しゃぶり・爪かみ → 前歯に圧力がかかり、出っ歯の原因に
- 口呼吸 → 舌の位置が低くなり、上顎が広がらず出っ歯になりやすい
- 舌で前歯を押す癖 → 前歯が前に出る要因になる
これらの癖は、無意識に続けていることも多いため、早めに気づいて対処することが大切です。
◾️主な原因③:成長過程での顎のバランス
特に子ども期は顎の成長バランスが重要です。
- 上下の顎の発育に差があると、噛み合わせにズレが生じやすい
- 柔らかい食べ物が多い現代の食生活も、顎の発達不足に影響していることも
成長に応じて顎や歯の動きは変化するため、「子どもだからまだ大丈夫」と放置せず、早めのチェックが安心です。
口ゴボ・アデノイド顔貌との違い

出っ歯とよく混同されがちな「口ゴボ」や「アデノイド顔貌(がんぼう)」も、それぞれ異なる特徴があります。
用語 | 特徴 | 出っ歯との違い |
---|---|---|
口ゴボ | 上下の唇や口元全体が前に出ている状態。骨格や歯並びの影響で、口が閉じにくいことも。 | 出っ歯は主に「上の前歯」が前に出ている状態。口ゴボは唇や顎も含めた口元全体が前方に出て見える。 |
アデノイド顔貌 | 鼻づまりや口呼吸の習慣により、下顎の成長が抑えられてしまった顔立ち。顎が小さく、顔が縦長に見える | 出っ歯よりも骨格的な問題が深く関わっており、呼吸の仕方が関係することが多い。 |
どの状態かは見た目だけでの判断が難しい場合もあります。
気になる方は、歯科や矯正専門医院で診断を受けることをおすすめします。
◾️どのタイプに当てはまる?セルフチェックの目安
出っ歯のように見えても、実は「口ゴボ」や「アデノイド顔貌」が原因になっていることもあります。
まずは、ご自身の口元がどのタイプに近いか、以下のポイントを参考にセルフチェックしてみましょう。
- 口元全体が前に出て見える
-
→「口ゴボ」の可能性
(上下の唇・あご・鼻下が全体的に前方に出て見える)
-
→「アデノイド顔貌」の可能性
(下顎の成長不足により、顔全体が縦長に見えることも)
-
→「出っ歯(上顎前突)」の可能性が高い
(歯列の問題がメイン。骨格的な要因とは異なる場合も)
出っ歯と思っていたら、実は骨格や呼吸の問題だった……というケースも少なくありません。
矯正歯科では、見た目だけでなく、骨格や呼吸も含めた総合的な診断が可能です。
「口元が気になる」「鼻呼吸が苦手」「あごが小さいと言われた」など、ちょっとした違和感も見逃さず、早めに専門医へ相談するのがおすすめです。
出っ歯を放置するとどうなる?見た目・健康への影響

「出っ歯って見た目の問題だけじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、実は放置するとお口の健康や体のバランスにも影響を及ぼすことがあります。
ここでは、具体的にどのようなリスクがあるのかを紹介します。
笑顔や横顔に影響する理由(Eラインとの関係)

出っ歯の方は、「横顔が気になる」「口元がもっこりして見える」と悩まれることが多いです。
その原因の一つが「Eライン」と呼ばれる横顔のバランスライン。
Eラインとは、鼻先とあご先を結んだラインのこと。
一般的にこのラインより口元が少し内側にあると、横顔が整って見えるとされている。
しかし、出っ歯の場合は上の前歯や口元が前に出るため、Eラインより口が外に出てしまい、バランスが崩れて見えるのです。
また、口が閉じにくくなることで、無意識に「口呼吸」になることもあり、さらに顔の筋肉バランスに影響を与えることもあります。
虫歯・歯周病のリスクが高まる
出っ歯の方は、口が閉じにくく、口呼吸になりやすい傾向があります。
これにより口腔内が乾燥しやすくなり、以下のような問題を引き起こすことがあります。
- 唾液の自浄作用が低下し、虫歯のリスクが上がる
- 歯ぐきの炎症や歯周病のリスクが高まる
- 口臭や歯ぐきからの出血が起こりやすくなる
さらに、歯ぐきが下がる「歯肉退縮」や、歯を支える骨が吸収されてしまうと、将来的に歯を失う可能性もあるため注意が必要です。
噛み合わせや顎関節症のリスク
出っ歯は、上下の前歯が正しく噛み合わない「開咬(かいこう)」や、上の歯が深くかぶさる「過蓋咬合(かがいこうごう)」といったかみ合わせの異常を引き起こすことがあります。
このような噛み合わせの乱れによって、次のような不調が起こることもあります。
- 食べ物がうまく噛めず、飲み込みにくい
- 顎の関節に負担がかかり、「顎関節症」になる
- 頭痛や肩こり、首のこりなどの不定愁訴につながる
また、かみ合わせのバランスが崩れると、一部の歯に過度な力がかかり続けます。
将来的に歯の寿命が縮まり、高齢期に抜歯のリスクが高まることもあります。
早期にかみ合わせの問題に気づき、対処することが将来の健康維持にもつながります。
出っ歯は「見た目が気になる」だけでなく、虫歯・歯周病・噛み合わせの不調など、さまざまなトラブルの引き金になることも。
「まだ矯正するか決めていない…」という方も大丈夫です。
まずはお口の状態をチェックして、将来的なリスクを一緒に確認してみませんか?
出っ歯は治すべき?矯正すべきか迷ったら

出っ歯が気になっていても、「本当に矯正が必要なの?」「治さなくても大丈夫?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
矯正がすすめられるケースや、あえて治さないという選択肢についてもお伝えします。
矯正がすすめられるケースとは?
出っ歯の矯正がすすめられるのは、以下のようなケースです。
- 前歯が大きく前に出ていて口が閉じにくい
- 笑うと歯ぐきが大きく見える(ガミースマイル)
- 噛み合わせが悪く、奥歯に負担がかかっている
- 発音しづらさや滑舌の悪さが気になる
- 見た目のコンプレックスで自信が持てない
これらに当てはまる場合、見た目の改善だけでなく、機能面のトラブル予防のためにも治療を検討する価値があります。
「チャームポイント」として残すのはアリ?
軽度の出っ歯は「個性」や「チャームポイント」として受け入れられている場合もあります。芸能人やモデルの中には、あえて矯正しない人も。
ただし、機能面で問題がないかを歯科で確認することが大切です。
「かわいいけど、将来的な健康リスクはないの?」と気になる場合は、一度専門医に相談してから判断するのがおすすめです。
大人と子ども、治療の考え方の違い
子どもの矯正治療では、顎の骨の成長を利用して、将来的な歯並びの乱れを防ぐ「予防的アプローチ」が可能です。特に、上顎の過成長を抑えるなど、骨格に対する調整ができる点が大きなメリットです。
そのため、永久歯が生えそろう前から治療を始めるケースもあり、早期に始めることで将来の抜歯や本格矯正を回避できる可能性もあります。
一方、大人の矯正治療ではすでに骨格が完成しているため、歯の移動による調整が中心となり、症状によっては抜歯や長期間の治療が必要になることもあります。
ただし、近年では目立ちにくいワイヤーや透明のマウスピースなど、大人向けの目立たない矯正装置も増えており、ライフスタイルに合わせた治療の選択肢も広がっています。
出っ歯の矯正方法とそれぞれの特徴

出っ歯を治す矯正方法には、いくつかの選択肢があります。
どの方法が合うかは、歯の状態や年齢、ライフスタイル、見た目の希望によっても変わります。
矯正方法 | 特徴 | 向いている人 | 期間の目安 |
---|---|---|---|
ワイヤー矯正 | 幅広い症例に対応。装置が目立つことも。 | しっかり治したい/重度の出っ歯の人 | 2〜5年程度 |
マウスピース矯正(インビザラインなど) | 透明で目立たず、取り外し可能。軽度〜中度向き。 | 見た目・快適さ重視/軽度〜中度の出っ歯の人 | 1〜2年程度 |
外科矯正 | 骨格の問題に対応。手術を伴うことがある。 | 上顎前突など骨格性の出っ歯の人 | 2〜3年+手術 |
セラミック矯正 | 歯を削って見た目を整える審美治療。 | 短期間で見た目を整えたい人 | 数週間〜数ヶ月 |
インプラント矯正 | ミニスクリューで歯の動きを補助。 | 治療効率を上げたい/動かしにくい歯がある人 | 通常治療と併用 |
ここからは、それぞれの特徴をわかりやすく紹介します。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯にブラケット(装置)をつけてワイヤーで力をかけ、少しずつ歯を動かしていく方法です。最も一般的で対応範囲が広い矯正方法です。
メリット | デメリット |
---|---|
幅広い症例に対応できる 治療のコントロールがしやすい 装置が外れないため確実に治療が進みやすい | 見た目が気になる(透明や白い装置もあり) 歯磨きしにくく、虫歯のリスクがやや上がる 慣れるまで口内に違和感がある |
装置が目立ってもいいから、確実に歯を動かして治したい方におすすめです。
実は、ワイヤー矯正にはいくつか種類があり、装置の素材や取り付ける位置によって見た目の印象も変わります。
特に確実に歯を動かしたいけれど、「目立つのはイヤ…」という方に人気なのが、歯の裏側に装置をつける裏側矯正(舌側矯正)や、透明・白色の装置を使う審美ワイヤー矯正です。
◾️ ワイヤー矯正の主な種類
矯正法 | 特徴 | 見た目の目立ちやすさ |
---|---|---|
表側ワイヤー矯正(メタル) | 一般的な金属装置。費用は比較的安め | ★★★(目立つ) |
表側ワイヤー矯正(審美) | 白や透明の装置で、やや目立ちにくい | ★★(やや目立つ) |
裏側矯正(舌側矯正) | 歯の裏側に装置をつける。費用は高め | ★(ほとんど目立たない |
治療内容や見た目の希望に応じて、選べる選択肢があるのは嬉しいポイントです。
どの装置が自分に合っているかは、歯並びの状態やライフスタイルによって変わりますので、まずは歯科医院で相談してみるのが安心です。
マウスピース矯正(インビザライン)

最近では、透明なマウスピースで目立たず矯正できる「インビザライン」などのマウスピース矯正が人気です。
見た目に配慮したい方や、取り外しできる治療を希望する方に選ばれています。
ただし、出っ歯の状態によっては注意が必要です。
向いている人 | 向いていない人 |
---|---|
出っ歯の程度が軽度〜中等度 奥歯のかみ合わせに大きなズレがない 抜歯が不要、または本数が少ない場合 治療後のリテーナー装着もきちんとできる方 | 出っ歯の突出が大きい あごの骨格に大きなズレがある 抜歯を伴う複雑な移動が必要な場合 |
マウスピース矯正はたしかに魅力的ですが、「どうしてもマウスピースでやりたい」と希望しても、状態に合っていないと満足のいく結果が得られない可能性もあります。
自分にとってベストな治療法を見つけるためには、歯科医による診断を受けて判断することがとても大切です。
外科矯正や抜歯が必要なケースもある?

出っ歯の矯正といっても、すべての人が「ワイヤーやマウスピースだけで治る」わけではありません。
歯の大きさや骨格の状態によっては、抜歯や外科的な治療が必要になることもあります。
【抜歯が必要になることが多いケース】
- 歯を並べるスペースが極端に足りない
- 前歯の出っ張りが大きく、奥に引っ込めるスペースを確保する必要がある
- あごのバランスを整えるために一部の歯を抜くことで全体をきれいに並べる方が良い場合
抜歯と聞くと不安に感じるかもしれませんが、必要に応じて専門の矯正歯科で丁寧に診断され、できるだけ歯を残す方法も検討されます。
【外科矯正が必要になるケース】
外科矯正は、歯並びだけでなく骨格自体にズレがある場合に検討されます。
- あご全体が前に出ている「骨格性上顎前突」
- 噛み合わせが極端に悪く、あごの位置を外科手術で整える必要がある場合
こうした症例では、矯正治療と外科手術を組み合わせて行うことで、機能的にも審美的にもバランスの取れた仕上がりを目指します。
◾️まずは精密検査で判断を
外科的な治療や抜歯が本当に必要かどうかは、専門的な検査やレントゲン分析をしないとわかりません。
自己判断せず、まずは信頼できる歯科医院で相談してみましょう。
ミライデンタルクリニックでは治療の選択肢やメリット・デメリットを丁寧にご説明していますので、どうぞお気軽にご相談ください。
補助的な矯正法(インプラント矯正・セラミック矯正)もある
出っ歯の矯正には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正以外にも補助的な方法がいくつかあります。
なかでも、「インプラント矯正」と「セラミック矯正」は、治療の一部で取り入れられることもあります。
- インプラント矯正とは?
-
インプラント矯正とは、矯正用の小さなネジ(ミニスクリュー)を歯ぐきの骨に一時的に埋め込む治療です。
メリット デメリット 歯を動かすコントロール力が高い
抜歯せずに済むケースが増える
治療期間が短くなることも外科的処置を伴うため、人によっては抵抗がある
術後のケアが必要このネジを固定源として使うことで、効率よく歯を引っ張ったり動かしたりすることができるため、特に出っ歯のような「前歯をしっかり引っ込めたいケース」で効果的です。
- セラミック矯正とは?
-
セラミック矯正は、歯を削ってセラミック製の人工歯(クラウン)を被せて歯並びを整える方法です。
メリット デメリット 比較的短期間で見た目が整う
セラミックなので白くてきれいな仕上がり健康な歯を削る必要がある
歯の神経にダメージを与えるリスク
噛み合わせの根本的な改善には向かない見た目は整いますが、「歯を削る」という不可逆的な処置であるため、本来の矯正治療(歯の根元から動かす)とは異なります。
◾️補助的な方法は専門医との相談が大切
これらの方法はすべての人に向いているわけではなく、歯や骨の状態、希望する治療期間や仕上がりによって適応が分かれます。
まずは歯科医とよく相談し、ご自身の希望とリスクを踏まえた上で最適な治療法を選ぶことが大切です。
ミライデンタル歯科医院では、丁寧なカウンセリングと事前シミュレーションを通じて、無理のない治療計画をご提案しています。気になる方はお気軽にご相談ください。
治療にかかる費用・期間・痛みは?
出っ歯の矯正を検討するうえで、やはり気になるのが「費用・期間・痛み」ですよね。
実際の治療にかかる金額の目安や、通院期間、治療中の痛みについて、わかりやすく解説していきます。
出っ歯矯正の費用相場と保険適用の有無
矯正治療は、基本的には自由診療(保険適用外)で行われることがほとんどです。
出っ歯の矯正にかかる費用の目安は、以下のとおりです。
矯正方法 | 費用の目安 | 特徴 |
---|---|---|
全体矯正(ワイヤー) | 約70〜120万円 | 歯並び全体を整える 表側と裏側で料金差あり (裏側は高額傾向) |
マウスピース矯正 | 約80〜100万円 | 透明で目立ちにくい 取り外し可能 症例によっては不可の場合も |
部分矯正(前歯のみ) | 約20〜50万円 | 軽度の八重歯や前歯のデコボコに対応 治療期間が比較的短い |
外科矯正 | 約30万円前後(保険適用あり) +手術・入院費・術後矯正 合計:約100万円 | 骨格からの改善が必要な場合に手術を併用 |
セラミック矯正 | 約20〜60万円(前歯4〜6本) | 被せ物で見た目を整える 歯を削る必要があり、健康な歯に負担がかかる |
【ミライデンタルクリニック】矯正料金一覧
■ ワイヤー矯正
項目 | 内容 |
---|---|
表側ワイヤー矯正(全体) | 495,000円(モニター価格) |
表側ワイヤー矯正(前歯部) | 設定なし |
裏側ワイヤー矯正(全体) | 設定なし |
裏側ワイヤー矯正(前歯部) | 495,000円(モニター価格) |
精密検査・診断費 | 0円 |
調整費 | 5,500円/回 |
リテーナー(保定装置) | 0円 |
抜歯(矯正に必要な場合) | 無料 |
■ インビザライン矯正
項目 | 内容 |
---|---|
インビザライン・コンプリヘンシブ | 660,000円 |
モニター価格 | 550,000円 |
初回カウンセリング | 無料 |
精密検査費 | 33,000円 |
調整費 | 5,500円/回 |
アタッチメント除去 | 22,000円 |
リテーナー(保定装置) | 33,000円 |
抜歯(矯正に必要な場合) | 無料 |
◾️保険が使えるケースは?
ケース | 保険適用 | 備考 |
---|---|---|
見た目の改善が目的 | 保険適用外 | 自由診療(自費治療)となります |
顎変形症などで外科的治療が必要 | 保険適用あり | 「顎口腔機能診断施設」または「自立支援医療機関」での治療が必要 |
特定の先天性疾患 (例:口唇口蓋裂) | 保険適用あり | 厚労省が指定する疾患に該当する場合 |
これらに該当すれば、指定自立支援医療機関(矯正歯科)での治療に限り、健康保険が適用されます。
詳細は、矯正歯科での診断を受けて窓口で確認しましょう。
治療期間はどれくらい?年齢や症例で異なる
矯正にかかる期間は、歯並びの状態や治療方法、そして年齢によって異なります。
一般的に、子どもの矯正(6〜15歳頃)では、顎の成長を活かした治療が可能ですが、必ずしも歯の移動が早いわけではありません。
一方で、大人(16歳以降)の矯正では成長が止まっているため、歯の移動による治療が中心となります。
◾️一般的な治療期間の目安
- 軽度の出っ歯(部分矯正):6か月〜1年程度
- 中等度〜重度の出っ歯(全体矯正):1年半〜3年程度
- 外科矯正を伴う場合:術前・術後の準備も含めて約2〜5年かかることも
◾️大人と子どもでの違いは?
子どもは顎の成長を活かした早期治療ができるため、大人よりも期間を短縮できる可能性があります。
- 子どもの場合(成長期の矯正)
-
顎の成長を利用して骨格のバランスを整える治療が可能です。
これにより、将来的な抜歯や外科手術を回避できる可能性もあります。
ただし、治療の進みやすさには個人差があり、すべてのケースでスムーズに進むとは限りません。
- 大人の場合(骨の成長が止まった状態)
-
顎の成長を活かすことはできませんが、治療計画に沿ってしっかりと矯正を進めることが可能です。
装置の種類も豊富で、見た目に配慮した矯正法も選べます。
お子さんの矯正を始める時期については、まず専門の歯科医に相談しましょう!
◾️矯正期間を短くするには?
- 毎日の装置の使用時間を守る(マウスピース矯正の場合)
- 顎間ゴムの使用時間を守る(マウスピース、ワイヤー矯正共に)
- 歯磨きや通院をきちんと行う
- 食べ物に注意する(装置の破損やトラブルを防ぐ)
このような心がけで、予定より早く治療が進むこともあります。
また、矯正終了後は「後戻り防止の保定期間(約1〜2年)」も必要です。
矯正中の痛みや生活への影響は?
矯正中は、装置を装着した直後や調整したあとに痛みを感じることがあります。
特にワイヤー矯正では、「締めつけられるような痛み」や「違和感」が数日間続くことも。
マウスピース矯正では、比較的痛みが少ないとされており、取り外し可能なため生活への影響も少なめです。
症状 | 対応方法 |
---|---|
噛むと痛い | 柔らかい食事にする/数日で慣れる |
口内炎 | 矯正用ワックスを使用/口内を清潔に保つ |
頭痛・肩こり | 噛み合わせの変化に伴う一時的なもの。 長く続く場合は受診を。 |
我慢できないほどの痛みや不快感がある場合は、すぐに歯科医院に連絡をしてください。
ミライデンタルクリニックでは、痛みに配慮した矯正やアフターケアも丁寧に行っていますので、安心してご相談ください。
子どもの出っ歯、将来に影響しないための早めのケアを

子どもの出っ歯は「成長すれば自然に治るのでは?」と考える方も多いかもしれませんが、放置してしまうと大人になってからの治療が難しくなるケースも。
将来の健康な歯並びのためには、早めの対策がカギになります。
いつから始める?子どもの矯正のベストタイミング
子どもの矯正は、「骨の成長を活かせる時期」に始めるのがポイント。
出っ歯の傾向が見られる場合は、6歳〜10歳までの時期にチェックするのがおすすめです。
- 6〜8歳頃
前歯の永久歯が生えそろい始める時期。出っ歯や歯並びのズレが目立ちやすくなります。 - 8〜10歳頃
骨格の成長が活発なタイミングで、あごのバランス調整がしやすくなります。
この時期に適切な矯正を行うことで、抜歯や外科手術が必要になるリスクを減らすことができます。
気をつけたい癖や生活習慣(指しゃぶり・口呼吸など)
出っ歯の原因は、遺伝だけでなく日常の癖にもあることをご存知ですか?
以下のような癖がある場合、出っ歯になりやすくなるため注意が必要です。
- 指しゃぶりや爪噛み:前歯に常に力が加わることで、前に傾いてしまう原因に。
- 口呼吸:口が常に開いている状態が続くと、あごの発達や歯の並びに悪影響が出やすくなります。
- 舌のクセ(舌突出癖):舌で前歯を押す習慣があると、歯並びに影響することも。
これらの習慣は、早いうちに見直すことで改善が期待できます。
親ができるサポートと定期的なチェック
子どもの出っ歯を予防・改善するには、歯科医院での治療だけでなく、日々の生活での親のサポートもとても大切です。
◾️定期的に歯科医院でチェックを
「出っ歯かも?」と思ったら、まずは矯正を扱う歯科医院でのチェックを受けるのが安心です。
永久歯の生え始め(6〜8歳ごろ)は、見た目の変化に気づきやすい時期です。また、定期的な検診を受けていれば、歯並びの乱れや噛み合わせの問題にも早く気づけます。
将来的に抜歯や外科手術を避けられる可能性も高くなりますよ。
◾️自宅でできるサポートも意識しよう
日常生活の中でも、以下のような点に気をつけてあげるとよいでしょう。
- 指しゃぶり・爪噛みをやめるようサポート
- 口呼吸ではなく鼻呼吸を促す
- 食事中の姿勢や噛み方をチェックする
- 舌の使い方や発音の様子に注目する
これらのクセが出っ歯につながることもあるため、早いうちから意識することが大切です。
◾️正しい情報をもとに行動を
ネットの情報やまわりの声に振り回されず、自分で判断しないようにしましょう。
矯正の必要性や適切な時期は、専門的な診断がないとわからないことも多いからです
まずはかかりつけの歯科医師に相談するのがいちばん安心です。
出っ歯矯正でよくある質問(FAQ)

出っ歯の矯正を検討している患者さんからよく寄せられる疑問を、歯科医の視点でやさしく解説します。
不安をひとつずつ解消して、安心して一歩を踏み出せるようお手伝いできれば幸いです。
まとめ:出っ歯は自信につながる笑顔への第一歩

出っ歯(上顎前突)は、見た目の印象や健康面にさまざまな影響を与える歯並びのひとつです。
歯列矯正の方法も、ワイヤーやマウスピース、外科矯正や補助的な治療など選択肢はさまざま。
矯正は虫歯や歯周病の予防、噛み合わせの改善、そして何より「自信を持って笑えること」も大きなメリットです。
子どものうちに始めれば、将来の治療負担を減らせることもあります。
「矯正すべきか迷っている」
「自分のケースでどうなるか知りたい」
そんな時は、ぜひ専門の歯科医院に相談してみてください。
今のあなたにとってベストな方法が、きっと見つかります。